3Dプリンター用ABSフィラメントとは？ABSを使うメリット・デメリットについて解説

ABSフィラメントはPLAにならび3Dプリンターでよく使われている素材です。

本記事ではABSフィラメントの特性とABSを使うメリット・デメリットについて解説していきます。

ABSフィラメントの基本知識

ABSフィラメントは、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレンから作られた樹脂で、機械的強度が高いプラスチック素材です。

特に、耐熱性・耐衝撃性に優れ、成形後の加工や仕上げがしやすいのも特徴です。

ただ、初心者には扱いが難しく…ある程度の経験が求められるフィラメントです。

例えば、PLAに比べて熱収縮性が高いので、ちょっとした温度変化で反ってしまい印刷失敗となるケースが起こりやすいです。

それと、ABSは印刷時に独特のニオイを発するため換気が必要。

ABSフィラメントの最大の強みは機械的特性に優れている点です。

耐久性・耐熱性・粘り強い性質を持っているため、強度や耐久性が必要な治具や工具、機械部品の造形に適しています。加工のしやすさからも幅広い用途で使われています。

ABSフィラメントは価格が安いものが多いうえ、強度・耐衝撃性・耐熱性などに優れています。

そのため、PLAフィラメントを適用できないパーツやPLAフィラメントでは課題がある場合には、ABSフィラメントで検討してみるのも良いかと思います。

ABSフィラメントは加工がしやすく、ヤスリで削ることや穴を開けることが比較的簡単です。

ABSフィラメントは数多くの色が販売されています。

ただ、PLAフィラメントに比べると少ないです。

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ポチップ

ABSフィラメントは印刷時にノズル・テーブルともに高い温度設定が必要になります。

ABSフィラメントの取り扱いが難しいと言われている理由の一つに熱収縮性の高さがあります。

これはプリンター側の設定温度だけでなく、動作環境によっても左右されてしまうため、厳密な温度管理が求められます。

そのため、密閉型の3Dプリンターや密閉空間で印刷ができるような環境作りが必要になるなど、初心者には取り扱いが難しい素材です。

ABSフィラメントは冷却時に収縮する性質があり、印刷物の歪みや縮みを引き起こしやすいです。その収縮性の高さゆえに、割れや反りを発生させ失敗するケースが多いです。

ABSフィラメントは、紫外線や気候変動に対する耐久性が低いため、直射日光が当たりやすい野外での使用には向いていません。長時間さらされることで造形物の変色や劣化が早まる可能性があります。

ABSフィラメントは印刷時に特有のニオイが発生することがあるため、十分な換気が必要です。

ABSフィラメントは機械的特性（強度・耐衝撃性・耐熱性など）に優れ、加工のしやすさからも強度が必要となる治具や工具、機械部品でよく用いられている素材です。

一方で、ABSフィラメントの使用にはいくつか注意点があり

印刷時の温度管理が重要であり、熱収縮性の配慮も求められます。

また耐候性が低く、印刷中のニオイも課題として挙げられます。

これらの点を適切に管理できれば、非常に優秀な素材で耐性や加工性を重視するユーザーにとって最適な選択肢の一つと言えるでしょう。